ハーレーの耐久性とメンテナンスの重要性
排気量や種類に関係なくバイクは生産する国の気候を基準に製造されます。外国で生産された輸入バイクが国産に比べて耐久性が劣ると言われるのは気候の違いが主な理由です。世界の中でも四季によって気温や湿度が変わる日本はバイクにとって過酷な環境とされています。通常走行でもパーツ類に負荷が掛かりやすく、必然的に寿命が短くなってしまうのです。そうした中、大型バイクの代表とも言われるハーレーは日本の過酷な環境でも適応できる耐久性を備えています。
前述したようにハーレーは耐久性の高さが魅力ですが、定期的なメンテナンスを怠れば不具合は起きます。比較的多い不具合が熱ダレです。オーバーヒートとも言われるこのトラブルはエンジンが熱を持ち過ぎてガソリンを吸わなくなる現象を指します。水冷のVRSCシリーズはもちろん、気温が高くなる夏場は空冷モデルでも起きるので注意が必要です。気温が高い夏の時期は渋滞や踏切の停車中にオーバーヒートを起こして走行不能になるケースもあります。エンジンの冷却によって回復できるとはいえ、繰り返すことで寿命が縮まるので夏場の走行は特に気を付けなくてはいけません。オーバーヒートはオイルクーラーを装着して温度の上昇を抑える対策が基本となります。予算の関係で
熱ダレと並んで多いトラブルにバッテリー上がりがあります。車体の大きなハーレーは一般的なバイクによりも大容量の電力が必要です。そのため、残量が少ないとエンジンを始動できなくなります。ライダーの中にはエンジンを掛けるだけでOKと勘違いしている人もいますが、バッテリーは走行しなければ充電されません。バッテリーは何もしないままでも徐々に減少していくため、数ヵ月近く乗らないでいると残量が0になります。残量0の状態が長期間続くと急激に寿命が短くなるので特に目的がなくても定期的に走らせることが大切です。